フリーカメラマンが撮影機材を考察するブログ ＃3
今回は以前YouTubeへ投稿したカメラスライダーのMicro2ですが、ご好評につき加筆修正し記事でも公開する運びとなりました。
ここでは私が最も現場へ持ち出していたEdelkrone社のWing7と比較し考察していきます。
先ずはざっと両方の特徴を一覧にしましたのでご覧ください。
映像制作ご経験者の方はもはやこの一覧だけで全てを察せるのではないか？と思うぐらい非常に分かり易い。
ブログって素晴らしいですね、これからは最大限に活用して行きたいと思います。
| Micro2 | Wing7 | ||
| 重量 | 1.2kg | 重量 | 1.4kg |
| スライド距離 | 54cm | スライド距離 | 40cm |
| 安定性 | 高い | 安定性 | 並み |
| マイナス要素 | スライド音（極僅か） | マイナス要素 | 短い、スキルが必要 |
| 電動化 | 対応 | 電動化 | 非対応 |
| 価格 | ￥30.400- | 価格 | ￥53.800- |
上記をご覧いただけると一目瞭然、概ね全てのスペック値に対してWing7を上回っています。
その中でも特筆すべきはそのスライド可動距離＆安定性。
54cmと携帯できるカメラスライダーの中では大きな部類に匹敵する可動距離を誇ります。
しかし本体は33cmとコンパクトで軽量、端へ移動した際の歪みも無いときます。
価格もWing7 販売当初の7万円に比べて半額以下、良い時代になりました。
欠点として挙げられるスライド時の音はこちらの映像でご確認頂けます。
( 6：00～、分かり易いようにゲインを上げてます )
余程の事が無い場合は摩擦音が干渉する事はないかとは思いますが静寂な室内で小さなしずる音をスライドしながら録音する必要がある、なんて極めてニッチな要件の場合は注意が必要でしょうか。(ヾﾉ･∀･`)ﾅｲﾅｲ
大抵は別録りだったり、最悪指向性の向きに配慮をすれば干渉は避けられるかと思われます。
運用考察
さて、ここからはYouTubeの映像内では説明しきれなかった実際の運用考察となります。
スライダーなるものテーブルや床に直置きする場合と三脚等に装着して運用するケースがありますがその際、どの様な撮影アクセサリーが必要となるかについてご説明します。
直置きの場合
| 専用ロースタンド | お得なセット |
この場合は54cm、端までスライドしても安定運用が可能なロースタンドが専用のもので販売されています。
下部にアルカスイスのクランプリリースが仕込んでありこの形状のまま三脚への脱着もスムーズに行える様に工夫されています。
セットで購入する場合はお得なZeaponのものを選択するのが宜しいかと思います。
YouTube映像内のすき焼きのしずるカットですが、ある程度高さが必要だったのでLeofotoのテーブル三脚を使用しました。
こちらは当たり前ですが専用の設計てはないため端で倒れない様に注意して運用して下さい。
脚部はMicro2の下、雲台部分を上へ取り付けカメラを載せます。
耐荷重が5kgとなるのでレンズ込み3Kg程度までのカメラであれば運用可能な印象でした。
三脚へ取り付ける場合
この場合、三脚とスライダーの間にレベリングユニット、または雲台を取り付ける必要があります。
その際の注意点が”耐荷重”となりますがメーカーにより指標は様々なため一概には言えませんが以下の構成であれば安定運用が可能である事が確認済みのアイテム、としてご紹介させて頂きます。
VANGUARD製とした場合、耐荷重20kgが目安
54cm移動した端に到着した場合でもお辞儀をしない強度の雲台がこのクラスとなります。
オススメは多少、高さが出てはしまいますが角度調整幅の広い自由雲台でしょうか。
90度にして縦のスライダーを行う事も可能になります。
三脚に関しては以下をご参照下さい。
トラベル三脚でも脚を1～2段階広く開く事で運用は可能ですが190Go以上になると安心感があります。
（この場合必ず端まで移動させた状態でのバランスを確認してからスライドをさせて下さい）
スライダー上のカメラを取り付ける雲台はご使用のカメラやレンズの規格に準じます。
因みにですが、映像内のレビュー時にMicro2を装着している三脚はVinten社のflowtech75となります。
75mmボールヘッドでの運用は非常に安定感があるのは勿論ですが、縦スライドを行う場合は自由雲台が必要となる点、ご参考までに。
さて如何だったでしょうか。
不明点や気になる点があればYouTubeコメント欄をご利用ください。